あなたは「愛」というものをどのように捉えているでしょうか?
恋は燃えるもの、愛は潤うもの
寝ても覚めても相手のことばかり。
そんな風に世界が輝いて見えるような恋を経験出来ることは素晴らしいことです。
しかし燃え上がればいつかは燃え尽きてしまうのが道理というもの。
燃え尽きたときに恋の情熱を愛に昇華させられているかが一つの鍵になります。
ゆっくり育む愛は、時間をかけることで強く揺るぎないものになります。
また恋では得られない穏やかな気持ちをあなたに与え、潤いで満たしてくれるでしょう。
相手を思いやれるのが愛
コミュニケーションは人と人との関係を円滑にする必要不可欠な行動です。
とはいえ、恋をすると自分の気持ちを相手に押し付けてしまいがちになってしまいます。
「もっと構ってほしい」とか「自分がどれだけ好きなのかを伝えたい」ばかりでなく、相手にも同じだけの言葉と行動の見返りを求めてしまうのです。
恋に不安はつきもの。ですが、相手の都合や時と場所を考えずに
自分の心を優先してしまうのはよくありません。
自己中も、過ぎれば関係の破綻を招いてしまいます。
相手との関係を大事にしたいなら「思いやりの心」を忘れないことが大切です。
人は完全には分かり合えないからこそ
友達は元より恋人、家族であっても互いの全てを分かり合うことは出来ません。
だからこそ相手の声を聞き、心を知る努力をし、その立場になって考え、
時には共感することが重要なのです。
発した言葉や受けた言葉によっては、
自分や相手の感じ方の違いに気づけないこともあるかもしれません。
そんなときも会話を忘れないようにしたいもの。
会話をしないことの理由をあれこれ並び立ててしまうのは、
愛を育もうとする中で非常にもったいないことです。
依存しない関係を構築する
どんな人でも生きている以上、何かを支えにして生きている人は多いと思います。
人は知らず知らず支えられて生きている生き物ですから、
それを自分の力に変えて日々を歩いているならこれほど心強いものはありません。
ただ気をつけなければいけないのは、
その支えがいつも当たり前にあるものだと錯覚してしまうことです。
寄り掛かるというのはとても楽なことです。
しかし依存した関係に甘えれば相手は必ず疲れてしまい、
自分自身の成長も止まってしまいます。
その先に建設的な未来などとても見えません。
必要なのは、互いが自立しながらも支え合っているという関係性です。
「愛される」よりもまず「愛する」
『愛することは簡単だが、愛するにふさわしい相手、あるいは愛されるにふさわしい相手を見つけることはむずかしい――人びとはそんなふうに考えている』
とドイツの心理学者であるエーリッヒ・フロムは言っています。
何もしなくても愛される人はもちろんいるでしょう。
それは愛嬌があるとか、可愛いなどの生来の理由であるかもしれません。
とはいえ、受け身でいるだけではいつか終わりが来てしまった場合、
赤い糸は簡単に切れてしまう可能性があるとは思いませんか?
愛されたいならば、まず自分から目の前の相手を愛することです。
何もせずに欲しいものが得られるのは偶然の確率、
たまたま運がよかっただけと考えるのが自然です。
何かをして欲しいならば自分から取りに行く方が、よっぽど確率は高いと思います。
しかし愛されたいからと言って盲目的に「尽くしてしまう」ことには注意が必要です。
些細なきっかけも積もれば、簡単に愛の形は変わってしまいますので。
矛盾に思うかもしれませんが、見返りを前提に愛することが本当に「愛」なのか
「幸せ」になれるのかを自身に問いかけ続ける必要があると思います。
誰かと幸せになれるかどうかは、愛する相手がいないとか相手を見つける機会がない
という問題ではありません。
「恋」と「愛」の違いをきちんと理解すれば、相手は意外とすんなり見つかるのです。
加えて「愛」を知り「愛する」技術を身につければ、
幸せになれる未来はいくらでも拓けることでしょう。